いよいよ完成&公開間近となりました新作ギター。
こちらのお取扱い楽器店さんが決定!
島村楽器静岡パルコ店さんです。
静岡パルコはJR静岡駅から徒歩数分ですので、
ご近所の方はもちろん、
新幹線等で東西移動の方も、
是非途中下車してお立ち寄りください!
店頭公開はおそらく、
2/10前後になると思います。
詳細はお店に直接お問い合わせ下さい。
そのブラジリアンローズ三昧の新作ギター、
今日はネックの仕様をご紹介します。
ネック、ボディともに塗装作業はすべて完了し、
現在は組込み工程を進めています。
このギターの設計にあたって最初に決めたのは、
ボディトップにブラジリアンローズを使うこと。
最近はこのように木材にインスパイアされて設計がスタートすることが増えました。
エレキギターのトップ材としては非常に重厚な材ですから、
そのままでは極端なサウンドになる可能性があります。
そこから先はいろいろな組み合わせが考えられますが、
まずは軽量なバック材でボディ側のバランスを取りつつ、
今回はさらに
ネックを「鳴らす」ことで
良い意味での「いなたさ」を加えようと考えました。
ボディが無垢であるエレキギターは、
ボディよりネックの方がはるかに振動しますので、
その仕様はギターのサウンドキャラクターを大きく左右します。
マホガニーなんかも少し頭をよぎりましたが、
テレキャスターへのオマージュ的要素を考えると、
さすがに振り切り過ぎかと思い、
今回はローステッドメイプルを選択。
ハードメイプル材を熱処理したもので、
反りや狂いの少ない安定した木材になります。
それだけでも十分魅力的なんですが、
熱処理してますから当然カラッカラに乾いていて、
材中の油分なんかも飛んでったり結晶化していたりしますので、
振動性も劇的に向上。
非常に鳴りの良いネックになります。
勘違いしていただきたくないのは、
「鳴りの良いネック」=「良いネック」というわけではありません。
ネックが鳴ればその分、楽器としての倍音構成は複雑になり、
人によってはうるさく感じるかもしれません。
硬く振動しないネックに比べれば、サスティンも減少してしまいます。
狂いが少ないことは大きなメリットですが、
「鳴り」の部分は好みですね。
ハカランダトップボディとは、
きっとサウンド面での相性も良いと思います。
楽しみです。
(画像ネック内の黒い棒はカーボンロッドです)
塗装まで終えたネックは、
こんな感じに仕上がってます。
実においしそうな色味ですね。
無着色でこの貫禄です。
今後の経年変化含めてお楽しみいただくために、
ボディはラッカーでグロス仕上げしましたが、
ネックは手触りと演奏性重視のウレタンサテン仕上げにしてみました。
ウレタンにすることでサラサラ感が持続しやすく、
薄いサテン塗装でネック鳴りを損なわないようにしています。
ローステッドメイプルの色味だと、
カーリーな杢がさらに際立ちますね。
指板のブラジリアンローズウッドも
エキゾチックな見た目のものを選んでみました。
そして現在の最新状況がこちら!
まだまだご紹介したいポイントが山ほどありますが、
それはまた後日。
ここまで来ると1秒でも早く完成させたいのですが、
先にやらねばならぬリペアが山ほど・・・・。
この週末はリペアマンモードで過ごします。