いよいよ来週末は楽器フェアですね。
楽しみです。
楽器好きな方は絶対に楽しいイベント。
未体験の方は是非、東京ビッグサイトへ。
当工房も次回辺りに参加できたらなぁと思ってたら、
今回思わぬ流れで、
Smoggy Overdriveを出展させていただくことになりました。
展示されるのは、
以前製品レビューでもお世話になったデジマートさんのブース。
光栄なことに、
2016の歪み系エフェクターまとめ記事に採りあげて頂き、
その流れでの楽器フェア出展です。
是非会場で見て、触れて、試奏して、踏んでやってください。
今日のブログは久々の木材ネタ。
先日とある珍しい材を仕入れたのですが、それは日本育ちの国産材。
実は私、国産材だけでギターを作るという1つの目標がありまして、
良い材を見つけるたびにコツコツと集めておりましたので、
今日はその新入荷材と共に、
当工房の国産材ストックをご紹介いたします。
こちらはカエデです。
ハードメイプルと兄弟みたいな木ですから、
ギターでもいろんな場面で活躍してくれそうです。
引きで見るとなんだか不思議な模様が見えますが、
近づいてみるとビックリ。
細か~いカーリー・・・
じゃなくて国産材ですから「縮み杢」がビッシリです。
目も詰まっていて重く、良いネックになりそうです。
(ネックだったら2~3本取れそうな大きな材です)
続いてはもっと大きい材。
こちらも縮杢がビッシリ。
杢杢しい国産材の代表格、トチです。
菌の影響で部分的に青く変色していて、
とても幻想的な見た目。
青が出やすいのがトチの特徴ですね。
ワンピース・・・じゃなくて一枚板で表板が2組取れちゃう
贅沢な板。
厚みもあるので、アーチトップ・・・じゃなくて・・・
曲面表板?も削り出せちゃいます。
もっと杢杢しいのも出てきました。
左側は家具なんかでも大人気のタモ。
真っ直ぐな柾目に優等生な縮み杢がビッシリ出ています。
元は厚みのある状態で入荷していましたが、
それを挽き割って、
ブックマッチ・・・・・
じゃなくて鏡開きにした状態です。
右は栗。
他の材種ではあまり見ない、黄色味の強い色が特徴です。
珍しさでは次が断トツ。
国産材銘木の代表格
屋久杉の一枚板!
屋久杉は屋久島の標高500m以上に生えている、
樹齢1000年以上の杉です。
この板だけでも年輪の数はすさまじく、
屋久島の数100年が詰まっていそうです。
現在屋久島はほとんどが国有林で、
既に屋久杉の伐採は禁止されていますので、
この板の希少性は言うまでもありません。
ギターにすると罰が当たりそうですが、
私が所有している限りそうなる運命。
きっと素晴らしい楽器にしてみせます。
ごめんなさい。
そんな神秘的な屋久杉に負けず劣らずの、
神秘的な新入荷材がこちら!
おお、何だか渋いのが2枚出てきました。
これ、左はケヤキ。右はカツラです。
でも色がなんだか濃いですね・・・・。
普通のケヤキやカツラはこんな色。
今回入荷したケヤキとカツラは、
「神代木」と呼ばれるもので、
何らかの原因で土中に長~く埋もれていたものが
これまた何らかの理由で掘り出され、
材木として製材されたものです。
人工的にはなかなか再現し辛い、
深みのあるカラーリングに変化しています。
土中は湿気たっぷりですから、
発掘から乾燥させる工程はなかなか大変らしいのですが、
これらはしっかりと乾燥した良材です。
神代ケヤキの方はかなり硬さがあります。
ホワイトアッシュ位な感じ。
表板でもいいですし、指板でも十分行けそうです。
神代カツラは持った感じ、
アルダーよりちょっと軽いかなという位。
仏像なんかで盛んに使われている木ですから、
加工性も良さそうです。
叩いた感じ響きもとても良くて、
楽器用材としての潜在能力は高そうです。
「神代」とはなんとも大げさな名称ですが、
名前負けしない素敵なギターにしてみたいです。
ギターという楽器が欧米から来ているものですから、
材料もやはり欧米材が中心ではありますが、
材の質として国産材が何か劣るものではありません。
材の大きさや乾燥具合の面で、
ギターに合う材を探すのはなかなか大変ですが、
日本で生まれ育った木ですから
日本人に合ったギターがきっと出来ると思っています。
こうなるとさっさと作り始めたいけど、
当分先ですね・・・・。
ちなみに今回の神代木2種は、
東京は新木場のもくもくさんで買いました。
DIY用から本格木工用、楽器用まで、
世界中の木材を販売している楽しいお店です。