まずは、
ここ1週間の世界中のサッカーファンの関心の的であった
レスターシティの優勝が決まりました。
私もその優勝の瞬間、生中継で見てたんですが、
その試合はレスターの試合では無くて、
2位のトッテナムvsチェルシー。
それでトッテナムが引き分けたので、レスターの優勝が決まったんです。
試合自体とても面白く、
若い前途有望なトッテナムのメンバーをいじめることに全力を尽くす
チェルシーの元名将とスーパースター達。
これだけ目的が歪んだ試合も珍しいです。
いじめられたトッテナムの選手は試合を通じてイライラ。
なんとイエローカードが合計12枚も出ました。
でも凄いのが退場者がいないこと。
レフリーはマーク・クラッテンバーグさん。
試合を壊さない、素晴らしーレフェリングでした(イケメンだし)。
サッカーの審判って、ほんと大事です。
で、問題はそこでは無く、
その前日に行われていた
レスターvsマンチェスターU。
この試合、勝てばレスター奇跡の優勝。
(結果は引き分けで、前述のトッテナムの試合に繋がります)
全世界が固唾をのんで見守っておりました。
日本時間でのキックオフは午後10時。
娘にも邪魔されないし、最高の時間。
放送権を持っているのは、CSのJ Sportsです。
私は毎週、そのJ Sportsのオンデマンドサービスで
プレミアリーグを見ています。
この試合も30分前にはログインし、
ドキドキしながらキックオフを待っていました。
で、そのJ Sportsオンデマンドがやらかしましたよ。
大注目の試合、
みんなアクセスしすぎてサーバーダウン。
キックオフから約1時間、
私が眺めていたのはフリーズした画面に映し出される
ファンハールの顔。
SNSでも「つながらない」「仕事しろ」「金返せ」で大炎上。
(私はグっとこらえて燃やしませんでした)
J Sportsとしてももちろん悪気はなかったとしても、
これだけ期待の大きい試合で、
その期待を裏切るとどうなるのか、
ユーザーはどれだけがっかりするのか、
私も身に染みて大変勉強になりました。
これを反面教師として精進いたします。
今日のブログは、
配線系のカスタマイズ。
伝統的なジャズベースを基に、
音作りの幅を出来るだけ広げることに挑戦です。
こちらは国産のProvisionのジャズベースタイプ。
ステンレスフレットやチタンブリッジ等モダンなパーツも取り入れつつ、
基本的には伝統的なジャズベースの仕様を踏襲しているモデルです。
コントロールは
2発のピックアップに対して、
2ボリューム1トーン。
今回はこのベースに、
アクティブサーキットを入れて、
音作りの幅を広げたい、というご相談でした。
この手のご依頼で良くやるのが、
ジャックをサイドに移動させ、
コントロールプレート上は4ノブ、または5ノブに変更して、
キャビティを裏から拡張しアクティブサーキットをインストール、
という方法。
つまりこんな感じです。
ところがご依頼主、
このアクティブアクティブした見た目の感じはNG。
さらにご要望はとても細かいものでした。
具体的には
・見た目は出来るだけジャズベースのまま。
・キャビティは出来るだけ拡張したくない。
・アクティブとパッシブを切り替えたい。
・パッシブ時には今のままの2ボリューム1トーンを残したい
・アクティブサーキットは3バンドEQを入れたい。
これを整理すると必要なコントロールはこうなります。
・2ボリューム
・パッシブトーン
・3バンドEQ(それぞれブースト/カット)
・アクティブパッシブ切り替えスイッチ
つまり、6ノブ+1スイッチが必要です。
こういう配線系のご依頼を承ると、
私の悪い癖で、
技術的な難易度を考えるよりも先に、
どうしてもやってみたくなります。
さぁ、どうなったか見てみましょう。
まずは、どうしても必要な穴あけとキャビティの拡張。
プレートにスイッチ用の穴を追加し、
その部分のキャビティを拡張します。
もちろんこの拡張した部分は、プレートの中に納まる部分ですから、
完成時に外からは見えません。
アクティブサーキットはノイズの対策も大事。
キャビティをしっかりとシールディングします。
6つのコントロールは、
3つの2階建てポットで対応させていただくことにしました。
このあたりは、
電子回路の知識に加え、
こういった特殊なパーツの流通事情にも精通している必要があり、
東京に住んでいた頃に秋葉原の電気街に通い詰めていたことが
今とても役に立っています。
で、これを配線すると、こうなりました!
これは中々見ない窮屈さです。
万が一トラブルが起こったら、
治すのも大変ですから、
全てにおいていつも以上に丁寧に配線作業を行いました。
搭載しているアクティブサーキットは
当工房のオリジナルプリアンプ。
いつもはプラスチックケースに入れるのですが、
スペース的に今回は断念しました。
基板は専用のスペーサーを作って、
強力な両面テープでプレートに固定しています。
さぁ、組み込んでみましょう。
これはカッコいいですね!
我ながら会心の仕事です。
それこそ'60ジャズベースには
2階建てポットが2個使われていましたので、
その雰囲気も漂っていて、
ジャズベースとして見た目に違和感が少ないのではないでしょうか?
コントロールは
ネック側の2連ポットが2ボリューム、
真ん中の2連がミドルとベースEQ、
ジャックに一番近いのがトレブルEQです。
トレブルEQはブースト時にアクティブ、
カット時はパッシブで動作するように配線しましたので、
パッシブ時にはトーンコントロールとして動作します。
バッテリーへのアクセスは、
使い勝手を考慮し、
バック面にバッテリーボックスを増設させていただきました。
例えばこの改造、
アクティブパッシブの切り替えスイッチ、
パッシブ時のトーン、
このどちらかをあきらめていただければ、
プレートへの穴あけやキャビティの拡張も不要になります。
バッテリーボックスの追加だけで、
ジャズベースがアクティブになります。
今は他業務との兼ね合いもあり、
オーダーサーキットの設計までは中々手が回りませんが、
今回のような既存の回路のアレンジであれば、
十分ご対応可能です。
回路のパターンも数多く用意しておりますので、
既製品ではなかなか満足できない方、
今の楽器の状態を出来るだけそのままに、
機能の追加を希望されるかた、
是非お気軽にご相談下さい。
でも毎日この配線は、
神経がすり減りすぎてちょっとしんどいです。