Buckeye Burl Project 其の1

今日からしばらくご紹介するのは、

当工房始まって以来有数の大型カスタマイズプロジェクト。


前例の無いご依頼内容に、

考えれば考える程

「1から作った方が・・・早くない?」

と思いましたが・・・


まずはその序盤をご覧いただきましょう。

Fodera NYC Empire 5 strings

こちらはハイエンドベースシーンをリードする

FoderaブランドのNYCシリーズベース。


非常に軽量で上質なスワンプアッシュの

ワンピース材を贅沢に使った一品で、

Fodera社のラインナップの中ではかなりトラディショナルな仕様のベースです。


で、

私は何をしたかと言うと、

このボディのトップ面を、

5mm程の厚み削っちゃいました。

その状態が一番右。


こういう作業は、躊躇したら負けです。

万全を期しながらも、やる時は一気です。


さぁ、こいつをどうするかと申しますと・・・

バックアイバール

取り出したるは、

今年の7月に入荷した1枚のトップ材。

奇跡のグレードのバックアイバールです。

(入荷時にご紹介したブログエントリーはこちら


製材してブックマッチで接着後、

ボディの形に切り出します。


そしたら・・・

用意したるはこの3枚。


厚みを削った元のボディと

バックアイバール材。

その間にはブラックウォルナットを挟みまして、

がっちりと接着。


しっかりと乾燥させ、次の作業へと移ります。




そもそもこの御依頼、

きっかけはかなり運命的でした。



ある日、当工房のTwitterアカウントに、

1件のご質問をいただきました。

「バックアイバール材のお取扱いはありますか?」


その時、当工房にはバックアイバールの在庫は無かったのですが、

そのお問い合わせをきっかけに、

1枚入れてみようと思い立ち、

さっそく複数の業者様に問い合わせ。


ところがやはりこの珍樹、

そうそう在庫があるところもありません。


そんななか後日、

とある業者様より、

「すごいのが入りそうなんだけど、写真送ります」と連絡が入りました。

おお、なんだかすごい。

でも実物見なきゃわからんってことで、

急遽上京することに。


その上京予定日の数日前、

別のお客様からお電話が。


「バックアイバール材のベースに興味があり・・・なんちゃらかんちゃら、

探してるんだけど、なかなか良いのが無くて・・・なんちゃらかんちゃら」


私は一瞬、

どこから私がバックアイバールを手配していることが漏れたのか

お話を伺いながらやや混乱してたのですが・・・


どうやら本当に偶然のタイミング。


驚いた私が一言・・・

「あの~・・・・、

すんごいバックアイバール材が入荷予定なんですが・・・

ご覧になります?」



そこから先は、とんとん拍子に話が進み、

今回のプロジェクトを仰せつかることになりました。


今後の展開にご期待下さい!




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ABOUT YOS

静岡県島田市のギター工房です。
カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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