静岡県西部をかすめていった台風も、
工房のある菊川市では大きな被害が出ず、
ホッとしたのもつかの間、
テレビではここ連日の信じられない大水害が報じられています。
普段は木材という自然の「神秘」にあやかって仕事をさせていただいておりますが、
あらためて自然の「怖さ」を感じた1週間でした。
被害にあわれた方々に心よりお見舞いを申し上げます。
さて、トップページにも掲載させていただきましたが、
当工房のオリジナルエフェクター2種を
一旦生産終了とさせていただきました。
発売以来多くの方々にご購入頂き、
今月に入っても注文を頂いておりました中、
難しい決断ではございましたが、
今後さらに良いものを作り出していくために、
しばらく充電期間を設けさせていただくことになりました。
11月には、
きっと皆が驚く新商品が発表出来ると思います。
ご期待下さい。
さぁ、
今日は久しぶりの新入荷材をご紹介。
こちらはジャパニーズホースチェスナット。
ホースチェスナットは日本では「セイヨウトチノキ」と言います。
フランス語の「マロニエ」のほうが有名ですね。
つまり、日本のセイヨウトチノキ。
回りくどくてすいません。
純国産「栃(トチ)」の木です。
こちらは栃の大判板で厚みも30mm以上あります。
ギターのトップ材が1ピースで2枚は優に取れちゃうサイズ。
贅沢に1Pのアーチトップにするもよし、
ブックマッチのフラットトップ用材であれば4枚は挽けますねぇ。
フフフ。
これは栃の中でも、
虎杢(カーリーと言ってしまったら野暮ですね)がびっしり。
尚且つ「青」(これもスポルテッドと言っちゃあダメ)の入り方も素敵です。
まとめますと、
「青入虎杢栃の一枚板」でございます。
ちなみに、この栃の親戚が
こいつです。
やっぱり、欧米は派手ですね。
あらためて栃を見てみると、
日本のワビサビを感じてしまうのは、私だけでしょうか。
はい、次の入荷材はこちら。
なんかだ普通の木が出てきました。
木材好きな方は、
メイプルを想像されると思いますが、
ほぼ正解。
こちらはまたまた純国産の
「楓」でございます。
日本の楓は、
アメリカで言うハードメイプルにとても近い材。
今回はネックにするもよし、ボディトップに挽くも良しの
良い材が入りました。
でもなんだか、木肌が荒れている?
と思って、シンナーで濡らしてみると・・・
これ全部、虎杢でした!
しかも細かい!
1cmに4本くらいは、虎杢が入っています。
業者様のお話によると、
これは楓の特徴という訳ではなく、
楓の虎杢は、やはりハードメイプルに近いものが多いそう。
なんとも珍しい個体が入手できました。
という訳で、
今回の新入荷はどちらも「和材」。
先日こいつを入手してからというもの、
日本の木にも強い興味がわいてしまいました。
先日ご紹介した
ご神木「屋久杉」。
これをギター用トップ材にするとしたら、
やはり他も日本の木が良いですね。
もちろん、日本の木であれば何でも良い訳では無くて、
しっかり楽器として成り立つことが大前提。
国産材は、
もちろん流通量は多いのですが、
ギター用として使えるサイズや乾燥具合のものは殆ど無いので、
良い材を探すのに苦労しています。
それでも、
日本の木だけで構成するギター、
いつか形に出来ると良いなと思っています。
さて、指板はどうするかなぁ。