今週はやたら外部との連絡が多かった1週間。
いろんな方とのメール、電話、会議などなど。
その分作業に割ける時間がどんどん少なくなり焦りもちらほら。
それでも今後のいろいろな新しい展開に向けて、
どれも手が抜けません。
結局自分でどんどん自分を忙しい方向へ追い込んでいる気もしますが、
飽きっぽい性格ゆえに、
すぐに新しいことをしたくなります。
ということで、この秋には
面白い展開が
いくつか発表出来そうな見通しになってきました。
これは楽しみだ。
そんな中今日もまた
このところのリペアで
印象的な1コマを。
これはクラシックギター。
落下による衝撃で、ボディトップのお尻の部分に激しいダメージ。
最初に写真で拝見した時には
「大したことないかな?」なんて思ったんですが、
実物を見てさぁ困った。
衝撃による影響か、周辺が結構な変形で、
割れて浮き上がった部分がビクとも動きません。
これはもう長丁場を覚悟です。
まずは内部の様子が分からないので、
オーナー様にご了解を頂き、
バインディングの1部を切断。
そこから、接着に邪魔なササクレを除去したり、
中から棒で押してみたり、
途中でもう1本手が必要になったり、
あれこれして元の位置に戻るようになりました。
そしたらしっかりと接着。
割れの痕や塗装のクラッキングは残ってますが、
形はすっかり元通りに。
トップ材の大きな割れ部分には、
内部にパッチ補強も加えました。
これで強度的にも全く問題がありません。
今回はこれでご返却となりました。
こういったその場のアイデア勝負なリペア、
変な汗もいっぱい出ますが、
日々の業務に刺激を与えてくれて大好きです。
(不謹慎ですいません・・・)
王道のGibson Les Paulは
フレット交換のご依頼でした。
こちらは90年代中盤のもの。
修理をしていると様々な年代のものをお預かりしますが、
80年代終盤からこのあたりまでのもの、とても良い個体が多いです。
このLes Paulも、かなりの良材に加え、重さも4kg丁度。
そのサウンドも含めてとてもバランスが良いです。
Les Paulというと重いイメージがある方もいらっしゃるかも知れませんが、
例えば本物の59レスポールは本当に軽い(多分3kg台半ば)です。
つまりは本物の59を持ったことがあるという自慢話なんですが。
しかも何本も!( ̄∇ ̄)v
近年の重たいLes Paulとは全く別物という感じがいたします。
今回は、
フレットの摩耗とネックのねじれ、
ハイ起きなどの対処をさせていただきました。
ナットはこのところご指定いただくことが多い、
ノンブリーチボーンに交換。
漂白されていないためほんのり飴色で、
油分をたっぷり含んだ渋いナット素材です。
ナット交換しました!感が強く出ないのも素敵ですね。
それにしても
治せど治せどリペアお預かり品が減りません。
こりゃ来週も修理三昧の日々となりそうです。