テレキャスター専用工具

トップページにも記載いたしましたが、

8月に入り修理品のお預かりが急増しており、

現在も日々新しいご相談を承っている現状です。


今後しばらくはどのようなご依頼も、

納品までに通常より長めのお時間を頂戴する可能性が高いです。

ご理解のほどよろしくお願いいたします。




さぁ、

今日のブログは

先週土曜のリペア相談会での一コマ。


この工具使うの、久しぶりだ!

こちらはおなじみテレキャスター。

そのアウトプットジャックは、

このように、ジャックカップに取り付けられています。


今日はこのテレキャスターのジャック部専用の特殊工具が登場です。


正直この道具、滅多に使いません。

私人生で、4回目かな・・・。


当然いつも持ち歩いているわけも無く、

今回は前日にご相談を承っていたため、

意気揚々と持参した次第です。

(ほんとはどこにしまったか探し出すのに苦労しました・・・)


そんなレア工具であるこいつ、

出番は少ないくせに、

このテレキャスターのジャック部の修理においてはまさに神。


わざわざブログでご紹介したのも、

こいつの出番が回ってきたことがうれしかったから!

次いつになるか、分かりませんからね・・・。


さぁ、具体的にこいつが何をしてくれるかと言うと、

テレキャスターのジャックはご覧の通り、

ジャックのナットを外して、

ジャックカップを外すと、

中にこんな感じの四角いプレートが入っています。


この四角いプレート、

サイズがジャック穴より少し大きくなっている為、

プレートの角が丸い穴に食い込み、

それによってジャックとジャックカップを支える、

そんな構造をしています。


穴から落ちないように、

両手両足で必死に体を支えている、

そんなイメージですね。


何度見ても、あまりの原始的な構造に、

思わず笑みがこぼれてしまいます。


こいつが元気なうちはいいのですが、

写真のように曲がってきたり、

緩んでくるとさぁ大変。

ジャック自体に緩みが出て、断線等様々なトラブルを巻き起こします。

ジャック本体のネジ山が傷んでしまい、

ナットが外れなくなるなんてトラブルも、

テレキャスターならでは。


と、説明が大分長くなりましたが、

つまりは今日ご紹介のものは、

この木に食い込んでいる四角いプレートを着脱する工具なんです。


フェンダーがどうやっているのかは知りませんが、

私はこの道具無くして、このプレートを適切に取り付けられる気がしません。


使い方はいたって簡単。

3つのパーツを付属のボルトで取り付けて、

6角レンチで回すだけ。

今回は取り外しましたが、

向きを変えて回せば、

丁度良い位置に取り付けることも可能です。


ちなみに画像中央で回してくださっているのは、

ご依頼主です。

この工具を使えるなんて、この幸せ者!

綺麗に取り外すことが出来ましたので、

このジャックカップはお役御免。

カッコいいんですけどね・・・・。


今回は画像の様に、ねじ止めで固定するパーツに変更をしました。

これで今後トラブルが出ても、

メンテナンス性は抜群です。



さぁ、次にこの工具を使うのはいつかなぁ・・・。


などと、提携楽器店様の店頭イベントにもかかわらず、

写真パシャパシャとって、

1人で盛り上がっていた私。

ご依頼主、お付き合いありがとうございました!


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静岡県島田市のギター工房です。
カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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