日中の気温が30度を超えておりました今日の菊川市。
おかげさまできくがわ楽器は、
開店直後から閉店時間過ぎまで、
多くのお客様にご来店いただきました。
今日はリペアのご相談がとても多く、
私も頭をフル回転させてご対応させていただきました。
「テレビ見たよ!」というお声も沢山頂戴しました。
ありがとうございます。
このところのブログは
大好評いただいておりますコアギターネタを
存分に披露させていただいておりましたが、
5月はその追い込み作業と並行し、
すごい数の修理作業も行っておりました。
今日はその中の
印象的なカスタマイズを2件ご紹介します。
こちらはいわずもがな、
Gibson レスポールSTD。
このギター、1時期作られていた特徴的な仕様のもので、
最初から写真上段のような、
極薄塗装が施されているモデルです。
このような塗装は「新品に見えない」ことが1つの売りなのですが、
ご依頼主は10年以上このギターを共にし、
このところどうしても「綺麗な新品状態を見てみたくなった」とのこと。
結果、数日ご検討いただいた後、
ベリーシンフィニッシュされているギターのグロス化という、
珍しいご依頼を承ることになりました。
結果は画像下段の通りです。
いやぁ、やっぱりグロスは美しい。
世の中家具等、木目を生かした木工製品は数多くありますが、
木目の上にグロス塗装を施すものって
意外とありません。
これもまた「ギターらしさ」の1つだと思います。
実はこのギター、
ボディとヘッドの表のみ、グロス化させていただきました。
バック面は元の風合いや使用感が残りますし、
全面グロスに比べるとコスト的にも大分安くすみます。
本日ご依頼主の元にお戻し出来ました。
想像以上に喜んでいただいて、
私も感激。
これだからリペアの仕事も辞められません。
レスポールの様に
ボディの外周に「セルバインディング」が巻かれているものは、
このような「トップ面だけの塗装カスタマイズ」がしやすいです。
今回はグロス加工だけでしたが、
トップ面だけ色を変えたい、なんて場合にも
バインディング有ギターは有利です。
ちなみに今回のグロス化、
様々な条件により加工が難しい場合や、
色まで塗り直す必要がある場合もあります。
艶の無いギター全てに出来る加工ではありませんので、
興味がある方はご相談下さい。
続いては、
開業以来もっとも変わったご依頼。
写真だけをご覧になると、
何が何だかわからないと思いますが、
まぁつまりは、
「4弦ベースの3弦ベース化」でございます。
始めに話を伺った時には、
さすがの私も?マーク出しまくり。
大変失礼ながら、
お見積りの時点でまさか
本当にご依頼いただくことになるとは思っても見ませんでした。
いろいろな方法を考えましたが、
結果写真の様な、
「ちゃんと3弦ベース、でも簡単に元にも戻せる」
そんな改造方法を思いつき、
ご提案させていただきました。
こういったイレギュラーなご依頼にどう応えるかは、
ほんとうにこちらの見識が試されるようで、
ワクワクします。
ベジータと出会った悟空みたいなもんでしょうか。
出来上がりはもちろん、
元の穴が見えまくりの状態ですが、
これもまたこのベースの生い立ちが見えて、
なんだかカッコよく見えてしまった私でした。
ちなみにこのご依頼、
楽器店様を通じてのものでしたので、
ご感想等は全く伺っておりません。
気になる~。