楽器の製作家だけが知ることが出来る要素の一つとして、
それぞれの素材の「匂い」があります。
有名なのは、ブラジリアンローズウッドの香り。
なぜローズウッドがそう呼ばれるのかが理解できる、
濃厚なアロマ臭が楽しめます。
他のローズウッド種からはこの匂いはしませんので、
ブラジリアンを見極める一つの判断材料になります。
外見こそ異なりますが、
アフリカンブラックウッドなども、似た匂いを放ちます。
一方、ココボロやパドゥーク等、
エキゾチック系の代表格たちは、軒並み鼻が痛くなるケミカル刺激臭。
私の知り合いは、木屑吸ってほんとに鼻血出ました。
ブビンガやゼブラウッド、一部のエボニー等は
とてもマスク無しでは耐えられない悪臭を漂わせ(まるでウ○コの匂い)るものもあり、
それ自体は楽器としての性能には関係ないとはいえ、
なんとなく変な印象を持ってしまいます。
そんな中で、ネックに良く使うハードメイプルは、
メイプルシロップで有名なあのシュガーメイプルですので、
普段から木屑もほんのり甘い香りです。
今回のメイプルは、熱処理された「サーモウッド」
というやつなんですが、
その熱処理のおかげで、まるで砂糖を焦がしたような
甘~~~い匂い。
加工中常にベツバラがうずうずするという過酷な環境の中、
一気に、ネックを仕上げていきましょう。
サイドポジション入れ、
ペグ穴開け、
ロッドアジャスト部加工、
ヘッド厚み仕上げ、
と、設計で定めた通りの寸法に正確な加工を施します。
そして、ギター製作の中でも有数の重要作業、
ネックグリップの仕上げに移ります。
ネックは、太さ・形状等好みは皆様それぞれですが、
良いネックは、誰が持っても弾きやすいものです。
当工房のスタンダードネックも
相当な自信がありますので、
是非直接弾いてみてください!
明日20日は、
工房の通常営業はお休みさせていただいて、
すみやグッディ藤枝店さまにて
店頭リペア相談会を開催します。
楽器の診断からリペア等のご相談はもちろん、
工房のギター・ベースの試奏も可能ですので、
お時間ある方は是非遊びに来てください!