当工房のオリジナルエフェクター2種、お取扱い店舗が増えました!
これまではすみやグッディさんの本店、藤枝店の2店舗でしたが、本日より島村楽器さま静岡パルコ店にY.O.S.上陸です!皆様お気軽に試奏してみてくださいね。
ここまでは静岡県中部地区限定ですが、西部地区にも近々進出予定です。続報をお待ちください。
さて、昨日のトラスロッドの続きです。
トラスロッドの仕込みに必要なキャビティが揃ったら、今度はトラスロッドを押さえる木材を用意します。
溝の寸法ピッタリに併せるために、仕上げはカンナを使って微調整。
このフタをする木材の精度で、ロッドの効きもサウンドも変化する超重要工程です。
納得のクオリティでしあがれば、写真右の様に接着して乾燥です。
接着剤が固まったら、埋め木をネック材の指板が貼られる面まで切削して、下の写真右のような状態に。ネック材中央に隙間なく別の木が埋まっているのが見えますでしょうか?
この後トラスロッドの効きを確認し、カーボンロッドの仕込みに入ります。
昨日のブログの通り、
私は最も古典的と言えるスタイルのトラスロッドを好みます。
鉄芯1本を、たわませた状態でネックの中に封入しますので
底面がカーブした溝を掘り、ロッドを入れ、
さらにはカーブに合わせた埋め木を製作し接着するという、
なんとも手間のかかる方法です。
ただしその分、ネック内の空洞は極めて少なく済み、
構造上常にネックとトラスロッドは密着をしていますので、
トラスロッド自体がネック材の一部になります。
たとえば有名な海外サプライヤー製の2Wayトラスロッドなどは、
ストレートな溝を掘り指板でフタをする、という
極めて効率的な作業が可能です。
ただしそのロッドの構造上、大きい空洞をネック内に掘る必要があります。
ネックの中でトラスロッドが「浮いた」状態になるものも多く、
その部分は弦振動の伝達にほぼ関与しません。
どうしてもネック自体の鳴りは地味なものとなります。
勘違いしてはいけないのは、
振動の伝達が良い鳴るネック=良いネック
というわけではありません。
ネックが鳴ると楽器全体の倍音構成は複雑になり、
個性的で賑やかなサウンドになる傾向があります。
それを「よく鳴る」とらえるのか、
「うるさい」ととらえるかは、
ほとんど好みの問題ですね。
それでもY.O.S.は、
トラスロッドの選択、仕込み方によって、「鳴る」か「鳴らない」かが分かれるのであれば、
その工程が手間であっても、より鳴る方を選択します。
木材それぞれの個性・特徴を生かすためには
それが最善であると考えています。
つまり、当工房の楽器は
一般的なものに比べると
どれもうるさいです^^;
トーンやらアンプやらで適度に絞ってお使いくださいm(_ _)m